調査研究
「企業・大学との共創による農泊地域価値向上セミナー」に登壇しました
2025年11月4日、株式会社JTB主催のオンラインセミナー「企業・大学との共創による農泊地域価値向上セミナー」において、株式会社JAL航空みらいラボ 航空事業調査研究部 調査研究員の上入佐慶太が、事例紹介およびパネルディスカッションに登壇しました。本セミナーは、農泊地域と民間企業・大学などとの効果的な連携事例や、農山漁村地域との協働に積極的に取り組む先進的な活動を共有し、持続可能な地域振興に向けた具体的なヒントを探ることを目的に開催され、当日は農泊地域の行政関係者や地域事業者など約40名の皆さまにご参加いただきました。
調査研究員の上入佐からは、2021年に開始した国内地方留学プログラム「青空留学」の事例を紹介しました。「青空留学」は、参加大学生とJAL社員が共に地域の一次生産者の現場に飛び込み、食べ物の生産現場を学ぶフィールドワーク型のプログラムです。この経験を通じて、普段は「消費者」である参加者が「生産者」の視点に立ち替わり、食を起点に生産と消費、都市と地方の価値を捉え直すことを目指しています。
実際に参加した大学生の中には、プログラム終了後も留学先の地域に定期的に通い続けたり、全国の生産現場を旅するようになったりと、関係人口として地域と関わり続ける事例が生まれています。JALのアセットを活用しながら、動画制作や商品開発などのアウトプットを創出した取り組みについても紹介しました。
パネルディスカッションでは、地域で事業を展開するうえで、コーディネーター役を担う中間支援の存在が重要であることに加え、関係人口自身がその役割を果たしうる可能性について意見交換を行いました。
さらに、青空留学を通じて得られた知見が、Z世代を対象としたツーリズム企画や、若年層向け運賃制度「スカイメイト」を活用した施策といった本業の航空事業にもつながっていることを共有し、農山漁村での取り組みが自組織にもたらした効果についても詳しく解説しました。
今後も株式会社JAL航空みらいラボ 航空事業調査研究部は、調査研究と次世代育成を通じて、企業・大学・地域の共創モデルを探求し、農泊地域をはじめとした地域社会の持続的な発展に貢献してまいります。