調査研究
伊藤忠商事と共に奄美大島・宇検村エコ・スタディツアーを実施しました
2025年9月7日から9日にかけて、奄美大島・宇検村でエコ・スタディツアーを実施しました。本ツアーは、2023年9月に上智大学、宇検村、日本航空、伊藤忠商事の4者が締結した「宇検村における環境保全・地域振興に関する産学官連携協定」に基づくもので、環境保全と地域活性化の両立を目指す取り組みの一環として継続的に実施しています。
今回のツアーには伊藤忠商事の社員が参加し、奄美大島の豊かな自然環境や地域文化を体感しながら、生態系保護や環境保全の重要性について理解を深めました。天然記念物のアマミノクロウサギを観察するナイトツアーや、実際にマングローブの植林作業に携わることで、地域の環境保全活動に直接参加する貴重な体験となりました。
奄美大島は2021年に世界自然遺産に登録されており、宇検村はその一角を占めています。宇検村と伊藤忠商事は、そのかけがえのない自然を守っていく取り組みとしてマングローブ植林を進めています。マングローブは「海のゆりかご」とも呼ばれ、多様な生物の生息地となり、生物多様性の保全に大きく貢献しています。また、マングローブは土壌中に多量の炭素を隔離し、大気中のCO2を吸収・固定する「ブルーカーボン」としても注目されています。
さらに、田検集落では地域の文化交流体験も行われ、参加者はなんこ体験や八月踊り、送り節などの伝統的な歌や踊りを通じて、宇検村の豊かな文化と人々の想いに触れました。自然と文化が一体となった地域の魅力を改めて実感する機会となりました。
参加者にとって、宇検村の自然や伝統文化の価値を再認識し、環境保全に取り組む地域との連携の意義を体感する貴重な機会となりました。今後も産学官連携を一層強化し、持続可能な地域づくりと地球環境保護に貢献してまいります。